これって四十肩や五十肩?肩の痛みで腕が上がらない時の対処法
腕が上がらない、腕を上げると肩が痛い
腕が上がらないのは四十肩・五十肩なの?
肩の痛みで腕が上がらない悩みと四十肩・五十肩の違いや原因と対処法について、8年以上からだの痛みに向き合って施術してきた私が解説いたします。
痛みなく肩を自由にあげれるようになりたいかたはぜひごらんください。
肩が上がらない肩の痛み
- 肩が上がらない
- 肩を上げると痛みが出る
よく言われるのが肩関節周囲炎・・・一般的に四十肩・五十肩という症状です。
実は肩が上がらないだけでは、四十肩・五十肩ではありません。
肩関節周囲炎とは?
肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)は肩の関節〜脇あたりにある腕と胴体の接続部分に痛みが出て、炎症が起きている症状です。
- 肩上部の滑液包(かつえきほう)がへばりついている
- 腕が上がりづらい・あげると痛い
滑液包は関節をなめらかに動かすためのクッションみたいなものです。
へばりついていると動かす時にひっかかりと強い痛みを生じます。
四十肩・五十肩と肩が上がらないだけの違い
肩が上がらないのと四十肩・五十肩は似ているけど違います。
その違いは前にも伝えました通り、四十肩・五十肩の特徴は
- 肩上部の滑液包(かつえきほう)がへばりついている
このへばりつきがない場合、四十肩・五十肩とはいえません。
また、四十肩・五十肩は腕を上げるだけでなく、腕をどの方向へ動かしても痛みがでます。
特にへばりついてるだけでなく、石灰沈着性腱板炎や腱板断裂などもあります。
どの方向に動かしても痛い場合は、病院に行くことをオススメいたします。
その処置が改善したあとは、肩まわりの筋肉ロックを改善しましょう。
肩が上がらない原因は筋肉ロック
腕を上げる時だけ痛い場合は、四十肩・五十肩とは言わないことをお伝えしました。
では、腕を上げる時だけ痛い原因は、腕や肩まわり、肩甲骨や首などの筋肉ロックが原因です。
腕を上げるのを制限しているのは、大胸筋、脇まわりの前鋸筋(ぜんきょきん)、脇の奥の肩甲下筋が主にロックしている証拠です。
脇まわりを触ってみると痛みや不快感をおぼえることがあります。
もしそのような箇所があれば、筋肉がロックしている状態です。
肩甲骨が動きますか?
肩を上げなくても、肩甲骨を回していると、引っかかりやゴリゴリいうこともあります。
ひどい方は肩甲骨を動かすだけでも痛みが出る場合もあります。
肩関節の前に肩甲骨がうまく動かせていない場合、肩関節の負荷が大きくなります。
ゆるむんやでは、肩をまわした時に肩甲骨を上げる時、後ろに引くとき、肩甲骨を下げるときなどそのケースケースの動きをしっかりチェックし、該当の筋肉を優しくゆるめていきます。
肩甲骨の可動域を制限する背中と脇や胸の筋肉ロック
肩甲骨は首の後ろ、背骨(頸椎や胸椎上部)、脇まわり、肋骨、胸側、肩関節につながっています。
たくさんの筋肉があるからこそ、広範囲に自由な動きを可能にするのです。
特に脇の奥の肩甲下筋や、前鋸筋、肩甲骨の上にある棘上筋や棘下筋、首の後ろ頸椎につながる肩甲挙筋、背中全体をおおう広背筋のロックは肩を上げるときの肩甲骨の動きに影響します。
また、大胸筋や肩甲骨につながる小胸筋によって、巻き肩になると肩甲骨の動きを制限される場合があります。大胸筋や小胸筋など胸まわりの筋肉ロックについても改善も必要です。
肩甲骨や腕が上がらない黒幕は肩ではない
肩甲骨の動きを制限するのは、なにも肩まわりだけではありません。
上半身が前かがみになる原因についても、対処しないとホントの改善とはいえません。
たとえば、デスクワークの方で肩が上がらない人もいらっしゃいます。
デスクワークの場合、肩を酷使しているわけではありません。原因は大腰筋など体幹部分の筋肉ロックが根本原因です。
鏡で自分の姿勢を確認してみてください。
首や肋骨あたりが前に傾いていませんか?
実は肩を動かす邪魔をしている黒幕は「大腰筋」なのです。
ゆるむんやなどミオンパシー整体を扱うサロンでは必ず大腰筋を施術しています。
その理由は、肩や首の動きを制限している原因でもあるからです。
肩ばかり改善しても良くならない場合は、お近くのミオンパシーサロンで、この大腰筋の筋肉ロックを改善してもらいましょう。
四十肩・五十肩の改善
四十肩・五十肩の改善についてまず前提条件があります。
- 動かなくてもズキズキする炎症状態がないこと
もしズキズキしていたら、何をやっても痛みは減りません。ズキズキとした痛みがおさまるまで安静にすることが大事です。
体幹(大腰筋)の筋肉ロック解除
みぞおちから上、首などの前かがみを改善することで、肩甲骨や肩のひっぱりを減らします。
そのために体幹の筋肉「大腰筋」の筋肉ロック解除を行う必要があります。
ほとんどの人がガチガチでロック箇所も広く重いので、しっかりゆるめる必要があります。
先日肩が上がらないお客様もみぞおちから上が前かがみになっていて、大腰筋をゆるめると腕がスムーズにあがるようになりました。
肩甲骨まわりの筋肉ロック解除
次に、肩甲骨まわりの筋肉をロック解除して動きを改善します。
特に腕が上がらない人に多いロック箇所は
- 肩甲下筋(肩甲骨裏側)
- 大胸筋(胸全体)
- 前鋸筋(脇ばらあたり)
- 肩甲挙筋(首)
- 広背筋(脇から背中)
上記の筋肉をゆるめるだけで、肩の上がり具合がスムーズになります。
関節包(滑液包)の癒着改善
まず、石灰沈着性腱板炎や腱板断裂は病院で処置してください。
それ以外、関節包(滑液包)の癒着の改善を行うと改善します。
まずは上腕二頭筋や上腕三頭筋、三角筋のロック解除を行います。
人によってはロックが外れたあと、自然に癒着がはがれて良くなることもあります。
ロック解除後に肩まわりの血流が改善され、半日〜数日経つと滑液包に水分が充足していくからです。
また、肩甲骨を後ろまわしや前まわしで動かすことで滑液包の癒着をはがす方法もありますが、はじめはゴリゴリしたり違和感が出たりします。
まわしているうちに次第になめらかに動きが変わることもあります。
四十肩・五十肩の対策でやってはいけないこと
四十肩・五十肩の対策で絶対にやってはいけないことを以下にお伝えいたします。
腕立て伏せなど肩関節を使った筋トレ
硬くなった筋肉が原因なので、鍛えるとさらに大胸筋や三角筋などの筋肉が硬く縮まり、悪化するおそれがあります。
また、上腕二頭筋の肩関節あたりの炎症がある人はますます痛くなるのでやめてほしいです。
筋力がないから痛みが出るという考えは、逆にケガのリスクを高めます。
腹筋運動など体幹を鍛える
からだが前かがみになって、肩が上がらなくなっているため、腹筋はやめてほしいです。
腹筋は腹筋を鍛えるのではなく、大腰筋や股関節が大きく作用しています。
逆に腰痛になるリスクも高いため、オススメいたしません。
肩をゴリゴリもみほぐす
四十肩・五十肩は肩まわりの筋肉ロックが原因です。
ロックした筋肉は押す、叩く、刺激などに敏感に反応します。
つまり、さらに筋肉が硬く縮まってひどくなるリスクが高いです。
肩や胸の過度なストレッチ
ストレッチもロックした筋肉には刺激となり、筋肉がさらに縮まるリスクが高いです。
伸ばすと柔らかくなるのは一時的です。しばらくすると硬くなり、人によっては痛みに変わります。
気持ちいいや効くという感覚は、脳にこれ以上刺激を与えないでほしいという警告を知らせています。
あなたの一時的にどうにかしたい気持ちはわかりますが、正しい知識を理解し、ケアしてくださることが改善の早道です。
次に予防や施術に通っている間のケア方法をお知らせします。
四十肩・五十肩の予防方法
四十肩・五十肩にならない予防方法は肩まわりと肩に影響する筋肉がしなやかであることです。
もちろん自分でケアできます。
また、施術をうけたあとにセルフケアを行うと、ロックしづらいカラダになる期間も早まります。
体幹の筋肉の柔軟性を維持する
まずは体幹の筋肉「大腰筋」をセルフケアします。
お腹の奥の固いとことを探し、ゆるめる姿勢を90秒キープして戻すだけでOK!
①筋肉ロックをさがす
お腹の奥を横にグリグリ触って違和感があるかをチェックします。
- 痛い
- いた気持ちいい、気持ちいい
- くすぐったい
- 痛くないけどゴリゴリ硬い
そう感じた場合は、その箇所を指を離さず覚えておいてください。
②筋肉をゆるめる
指で押さえたところが柔らかく痛みがなくなるまで、カラダを前に曲げます。
楽になったとおもったら、もう一度お腹の奥を横にグリグリ触ってチェックします。
上記①のような違和感がなくなれば③にいきますが、それでも違和感が消えない場合、
- カラダの曲げ方を浅くする
- カラダの曲げ方を深くする
- カラダを触った側と反対側にひねる(※)
※右側のお腹を触った場合は上半身を左側にひねる
最悪痛みが軽くなるだけでもOKです。
③姿勢を90秒キープする
痛みがなくなった姿勢を作ったら、90秒キープします。
そのときにお腹に力が入らないように、ひじや腕をひざにひっかけて、支えてあげるのがベストです。
楽にダラーんとしている状態が理想です。
④元の姿勢に戻す
おなかの力を使わずに腕だけでカラダを起こします。
もう一度、お腹の奥をぐりぐりチェックして、痛みがなくなったら、上や反対側の筋肉も同様にセルフ整体をやっていきましょう。
慣れない方は毎日やることで、柔らかくなるコツがわかってきます。
慣れた方は3日に1回大腰筋をゆるめるようにしてください。背筋が伸びて胸が張れるようになれば、改善も早まります。
大胸筋や肩甲骨周りの筋肉をしなやかな状態に
次に大胸筋、肩甲骨まわり特に脇の奥の肩甲下筋や背中の肩甲挙筋や菱形筋のセルフ整体を行うことをオススメします。
代表として、大胸筋のセルフ整体を掲載いたします。
大胸筋のセルフ整体
①鎖骨の下あたりを斜めにぐりぐり触ります。痛いところや痛気持ちいいところがあればそこがロック箇所です。
②ロックした胸のほうの腕を反対側の肩に乗せます。
③①のようにもう一度触って痛みがなければ腕に力が入らないようひじを支えて、90秒キープします。
④支えた手で下へ誘導し、腕をゆっくり下げます。
鎖骨下すべての違和感がなくなるまでゆるめると腕のりきみも減り楽になります。
その他の筋肉については
- ミオンパシー セルフ整体 肩甲下筋
- ミオンパシー セルフ整体 肩甲挙筋
- ミオンパシー セルフ整体 菱形筋
で検索すると、他のインストラクターの動画が出ますので参考にチャレンジしてくださいね
まとめ
四十肩・五十肩の原因と対処法について説明してきました。
肩が上がらないだけなのは四十肩・五十肩ではなく、筋肉の可動制限だということもお話ししました。
四十肩・五十肩はどの方向に動かしても痛みがズキッと出ますので、断裂や石灰化がないか病院で検査することをオススメいたします。
改善方法は大腰筋の筋肉ロック解除と肩甲骨まわりの筋肉ロック解除である程度腕が上がるようになります。
セルフ整体で、自分で痛みの軽減や予防もできることもお伝えしました。
ただ、自分がどの状態かわからない方、本気で改善したい方は一度ゆるむんやで改善してみませんか?
ミオンパシーは揉まない押さない引っ張らない、筋肉が楽になる状態を作り優しく本来の筋肉へ改善していく施術法です。
筋肉ロック解除やミオンパシーはミオンパシー協会やいぎあすてーしょんの商標で、ゆるむんやはミオンパシー協会より施術の認定をいただいた筋肉ロック解除に特化した整体サロンです。
肩が上がったら、高いところの棚の出し入れ、球技などのスポーツなど楽しみも増えていきます。
悩まずにいつでもご相談ください。
最後までお読みくださりありがとうございます。