マラソン・長距離の差し込み(脇腹痛)意外な痛みの原因
マラソンや長距離競技で終盤に脇腹が痛む
いわゆる差し込みと呼ばれる症状に悩む方多いと思われます
この痛みにより出だしいいタイムで走っていたのに途中からペースが乱れるという影響が出てしまいます
今回は差し込みについてどういうケアが必要がをお話ししたいと思っております
このブログを読むことによって
- 差し込みでタイムが落ちる
というお悩みが少しでも軽減されることを願っております
後半にかんたんなケア方法もありますので最後までご覧ください
横隔膜への強いひっぱり
差し込みについて調べるとよく言われるのが横隔膜へのひっぱりです
横隔膜は呼吸をする上で必要な機能です
なぜこれが起きるのかといいますと
大腰筋の筋肉ロックが影響しているのではないかと思います
大腰筋は走る上でも重要な筋肉です
この大腰筋がロックすると筋肉が硬く縮まってしまい腰椎(腰のせきつい)や背中の筋肉をひっぱり腰痛になりやすいと今まで話してきましたが・・・
実はこの大腰筋、胸椎12番目(みぞおちあたりの背骨側)から腰椎3番目あたりまで横隔膜と隣接しています
つまり
- ロックした大腰筋が横隔膜を引っぱっている
ということです
長時間走っていると、股関節やふくらはぎに疲労が溜まっていきます
もちろん大腰筋も大きく稼働しますので、疲労が蓄積して、筋肉が硬くなりやすいです
これがもともと練習や過去の試合によって大腰筋がロックしたままだと、強いひっぱりを横隔膜に与えることがあります
そうなると横隔膜が収縮する方向にひっぱられ、横隔膜が下がり、胸腔(肋骨の内側の空洞)が広がります
ただこれだけではけいれんや強い負荷がかかるわけではありません
もうひとつ問題で横隔膜が限界まで引っぱられるのです
それが
- 腰椎へのひっぱりで前かがみになる
という横隔膜にとっては反対側のひっぱりです
からだを前かがみにひっぱることで肋骨が下がる
大腰筋が硬くなると、腰椎がひっぱられ、いわゆる猫背のような前かがみになりやすいです
からだが前かがみになると、逆に肋骨は前に下がる方向になります
そうすると肋骨は収縮する側にひっぱられ、息を吐く方向に力が働き、横隔膜は引き上げられるようなひっぱりになります
つまり横隔膜は上下の動きの板挟みにあってしまうのです
この異様な状態は横隔膜の動きも少なくなりますし、ムリをすると筋肉がロックしけいれんしてしまう恐れもあります
それで脇腹痛を感じるというのが、筋肉観点の差し込みの原因です
内臓の疲れも影響
横隔膜のけいれんによって脾臓(ひぞう)から一気に血流が発生し、内臓が疲れることで痛みが出るという原因も言われます
さきほどの筋肉要因の流れもあると思います
脾臓の疲れは左腰の痛みや肩甲骨左側に痛みを感じることがあります
脾臓の疲れはおもにタンパク質不足が原因になることがあります
筋肉のパフォーマンス低下もタンパク質不足が原因のひとつです
肉や魚、大豆製品などタンパク質の多い食物を摂ることも意識しておくのもいいかもしれません
大腰筋のケアは自分でできる
大腰筋のロックによって横隔膜に影響することをお話ししました
- では、どうしたらいいのか?
大腰筋のロックは伸ばしたり押してもんでも改善しません
ミオンパシーは唯一筋肉ロック解除を行う施術法です
セラピストがやる方法だけでなく、ミオンパシーで自分をケアする方法があります
今回の大腰筋も自分でケアできます
その前に何点か注意点があります
- つねに脱力してください
- ゆるめる対象の筋肉、つまりおなかや股関節は動かさない、力を入れない
- ゆるめる姿勢でどこか痛みなど無理があったらやめること
ゆるめる作業としては4つ
- お腹の奥の痛みのある箇所を探す
- 痛みのある箇所をゆるめる
- 力まないように90秒キープ
- 腕の力でゆっくりカラダを起こす
これを左右
- おへそと骨盤の中間
- 上記の手1個分真上のところ
- みぞおち周辺
ゆるめていきましょう
①お腹の奥の痛みのある箇所を探す
おへそと骨盤の中間を写真のように横にこするように触ります
- 痛い
- いた気持ちいい
- 気持ちいい
- くすぐったい
- ゴリゴリする
と感じたらそこが痛みのある箇所で、その部分をケアします
②痛みのある箇所をゆるめる
カラダを丸めてお腹の奥が柔らかくなる姿勢をとります
からだが曲がらない方は無理して曲げなくても、触ったおなかの筋肉が柔らかくなった感触になります
曲がる方は手でゆるんだ感覚を確認しながら前に曲げてください
また、骨盤に近い箇所は反対方向にひねるとゆるまる場合があります
(右の大腰筋の場合は左に軽くひねる)
ゆるんだら、一度おなかをグリグリ触って痛みが消えたか確認してください
消えなかったら左右に捻ったりカラダを曲げたりして微調整しましょう
③力まないように90秒キープ
おなかに力が入らないように、リラックスして90秒キープします
腕や肘をふとももの上に乗せて支えることで力まず安定します
④腕の力でゆっくりカラダを起こす
お腹や脚に力を入れずに、腕だけでからだを起こしてください
力が入ると筋肉を収縮させるので、せっかくのゆるめたケアがムダになってしまいます
そのあと、おなかの奥をチェックしましょう
- 痛い
- いた気持ちいい
- 気持ちいい
- くすぐったい
- ゴリゴリする
という感覚がなくなればこの箇所は本来の筋肉に改善しています
もし、上のような違和感があれば再チャレンジしてみてください
同じ箇所はやっても3回まで、もしそれでも違和感が消えなかったら、上の箇所などが影響しています
ゆるんでいた場合、チェックしたところの真上をゆるめましょう
同じようにみぞおちあたりもゆるめます
片方だけで合計3箇所になります
そして反対側も同様にゆるめることで横隔膜への負荷が軽減されると思います
まとめ
今回はマラソンや長距離中の差し込みについてお話ししました
今回のことをまとめると
- 横隔膜への強い負荷で痛みが起こる
- 脾臓など内臓の疲れも原因になる
- 横隔膜への負荷は大腰筋のロックが根本原因
- 大腰筋のロックは自分でケアできる
ほかにも腹斜筋や腰方形筋などのケアまで必要な方もいらっしゃいます
競技だけでなく競技以外のデスクワークや運転などでも原因を作っている場合がございます
ケア方法は同じですが、原因となる負荷はひとつでないことをご理解ください
もし、詳しくみて欲しい方はいつでもゆるむんやまでご相談ください
当サロンではサロンでの施術だけでなく、あなたに合ったセルフケア方法も指導しております
またスポーツチームでのセルフケア教室も可能です
最高のコンディションは日頃ニュートラルな状態のキープをしているかで決まります
最高の結果を得るためにぜひゆるむんやをご利用ください
最後までお読みくださりありがとうございます