ぎっくり腰は完治していない?経験者が慢性腰痛になりやすい本当の理由

こんにちは。あなた本来のチカラを引き出すセラピスト、福岡市薬院のゆるふわ整体サロンゆるむんや代表KEIYAです。
「昔ぎっくり腰を何度もやったんですが、今の腰痛と関係ありますか?」
当サロンでこのようなご質問をいただくことが本当に多いんです。10年間で数百人の方を施術してきた経験から、はっきりとお答えします。
ぎっくり腰は表面的には治っても、根本原因は残り続けています。
今回は、なぜぎっくり腰経験者が慢性腰痛に悩まされやすいのか、その本当の理由と改善方法をお伝えします。過去のぎっくり腰が今の痛みの原因になっている可能性が高い方は、ぜひ最後までお読みください。
ぎっくり腰の痛みは結果にすぎない!本当の原因を知っていますか?

ぎっくり腰が起こる本当のメカニズム
多くの方が「重いものを持ったから」「急に動いたから」ぎっくり腰になったと考えています。しかし、これは表面的な引き金にすぎません。
実際のぎっくり腰のしくみは以下のような状況です

お腹まわり、背中、お尻など、ほとんどの筋肉が限界まで硬くなった状態で、わずかな動きが最後の一押しとなって筋肉がつってしまう。
私が施術で確認すると、ぎっくり腰を起こす方の多くは
- 体幹の筋肉が石のように硬い
- 股関節の可動域が著しく制限されている
- 背中全体が板のような状態
つまり、腰の筋肉はもう限界状態だったのです。
なぜ軽い動作でも起こるのか

「朝、洗面台で顔を洗おうとしただけなのに…」
こんな経験はありませんか?軽い動作でぎっくり腰が起こるのは、筋肉が限界状態にあるからです。
健康な筋肉なら問題ない動作でも、限界状態の筋肉には大きな負担となります。コップ一杯の水でも、満杯のコップからは溢れてしまうのと同じです。
放置しても治るのは「痛み」だけ
自然治癒で改善するのは炎症のみ
ぎっくり腰の強い痛みは、筋肉がつった際に起こる炎症によるものです。この炎症は確かに自然治癒します。
炎症の修復メカニズムについて
- マクロファージ(免疫細胞)が損傷部位を修復
- 修復には通常1-2週間が必要
- 適切な温度(38度前後)で活動が活発化
しかし、炎症が治まっても、ぎっくり腰を引き起こした根本原因である筋肉の硬さは全く改善されていません。
実際ご来店されたお客様の事例
当サロンに来られた40代男性のケースをご紹介します。
5年前にぎっくり腰を経験し、痛みは2週間で治まったそうです。しかし最近、慢性的な腰痛に悩まされるようになりました。
施術で確認すると
- 5年前のぎっくり腰の患部を軽く触るだけで痛みが再現
- 体幹、股関節、お尻の筋肉が広範囲で硬化
- 本人は「完治した」と思っていた
このように、痛みが消えても原因となった筋肉の問題は全く解決されていないのが現実です。
ぎっくり腰経験者の腰痛が時間がかかる3つの理由
ぎっくり腰経験者で放置してラクになった人は通常の腰痛よりも時間がかかります。その理由は以下の3つの理由があります。
理由1:筋肉ロックの範囲が広範囲
ぎっくり腰になるほど追い込まれた身体では、以下の複数の筋肉に「筋肉ロック」が発生しています
- 体幹(腹筋群、背筋群)
- 股関節まわり(腸腰筋、梨状筋など)
- お尻(大臀筋、中臀筋)
- 太ももの裏(ハムストリングス)
- 背中全体(脊柱起立筋群)
- 肩まわり(僧帽筋、広背筋)
通常の腰痛は前側股関節でかなり楽になりますが、それよりも改善すべき範囲が格段に広いのです。
理由2:代償パターンの定着
体幹や股関節の動きが制限されると、動かない筋肉をかばうように他の部位が代わりに頑張ってさらに筋肉が緊張してしまいます。
例えば
- 股関節が硬い→腰椎で代償→腰への負担増加
- 体幹が使えない→肩や首で代償→上半身の緊張
この代償パターンが長期間続くことで、さらに多くの筋肉にロックが広がってしまいます。
理由3:筋肉ロックは自然には解除されない
最も重要なポイントがこれです。
筋肉ロックは、揉んでも、押しても、ストレッチしても改善されません。
なぜなら、筋肉ロックは筋紡錘(筋肉の長さを感知するセンサー)の制御異常だからです。強い刺激は逆に防御反応を高めてしまいます。
ぎっくり腰のケア方法について
ぎっくり腰のケア方法については、ギクッと急な痛みが発生している急性期と痛みがおさまった後の回復期にわかれます。
急性期(痛みが強い時期)の対処法
急性期はぎっくり腰になった瞬間から痛みがおさまるまでの期間です。なかには腰周辺の筋肉が炎症を起こしているため、自然治癒力に任せるしかありません。
絶対にやってはいけない誤った方法
以下のことは絶対にやらないようにしてください。逆に悪化するおそれがあります。
- 冷やす(湿布、氷)
- 無理に動かす
- 強いマッサージやストレッチ
- 早期の運動再開、筋トレ
冷やすって炎症をおさまるのを遅らせる要因となります。なぜなら、マクロファージ(免疫細胞)が損傷部位を修復するには、熱を発生させるからです。
強いマッサージは筋肉を傷つけている状態を更に悪化させますので、気をつけてください。
正しい対処法
- 毛布や衣服で保温(自然な体温維持!カイロはダメ!)
- 必要最小限の動きに留める
- 楽な姿勢で安静にする
- 無理に痛み止めに頼りすぎない
- 筋肉ロック解除のセルフ整体をできる範囲で行う
冷やすケアを続けた方や痛み止めを飲んだ方は回復が2-3週間遅れることも珍しくありません。
セルフ整体で筋肉ロック解除を無理のない範囲でされると、硬くなった筋肉のケアや血流による自然治癒力の促進にもなります。ただし出来ない姿勢となるセルフ整体はさけてください。
回復期以降の根本改善アプローチ

痛みが落ち着いた後が本当に重要です。なぜなら、炎症がおさまっても、ぎっくり腰のきっかけとなる筋肉のロックは改善されていないからです。
筋肉ロック解除(ミオンパシー)で根本ケア
- 筋紡錘の制御を正常化
- 90秒間のからだにとってラクなポジショニング
- 自然治癒力を最大限活用
対象となる筋肉は前にもお伝えした以下の筋肉です。
- 体幹(腹筋群、背筋群)
- 股関節まわり(腸腰筋、梨状筋など)
- お尻(大臀筋、中臀筋)
- 太ももの裏(ハムストリングス)
- 背中全体(脊柱起立筋群)
- 肩まわり(僧帽筋、広背筋)
ぎっくり腰経験者の腰痛もこれらの筋肉の筋肉ロック解除ケアを行うことで、ぎっくり腰の根本的な原因となる筋肉の硬さをラクにすることになります。
ぎっくり腰に対する恐怖心や不安も少しは解消できることを目指した施術です。
よくある質問と回答
ぎっくり腰や施術に関するよくある質問についてお答えいたします。
Q: ぎっくり腰から何年経っても関係ありますか?
A: はい、大いに関係があります。当サロンでは10年以上前のぎっくり腰が現在の腰痛の原因となっているケースを多数確認しています。時間の経過で自然に改善されることはありません。
Q: 病院で「異常なし」と言われましたが…
A: レントゲンやMRIでは筋肉の機能異常は写りません。火のないところに煙は立たないというように、構造的な問題がなくても、筋肉ロックによる機能的な問題は十分に起こり得ます。
Q: どのくらいの期間で改善しますか?
A: ぎっくり腰経験者の場合、通常より広範囲の改善が必要です。当サロンでは90-120分の施術を週1回ペースで5回前後をお勧めしています。ただし、発症した年月などにより個人差があります。
Q: 再発を防ぐことはできますか?
A: 根本原因である筋肉ロックを解除し、適切なセルフケアを継続すれば、再発リスクを大幅に下げることができます。
【まとめ】ぎっくり腰経験者こそ早めの根本改善を
ぎっくり腰の経験がある方の腰痛は、単なる腰痛とは全く違います。
- ぎっくり腰の痛みが治まっても根本原因は残っている
- 筋肉ロックは自然治癒では改善されない
- 放置すると慢性腰痛や再発のリスクが高まる
- 適切なアプローチで根本から改善可能
ぎっくり腰経験者の方で、もし腰痛になったと思ったら以下のことを考えましょう。
- 過去のぎっくり腰が現在の腰痛の原因かもしれないと認識する
- 揉みほぐしやストレッチだけでは限界があることを理解する
- 専門的な筋肉ロック解除を検討する
もし、あなたが過去のぎっくり腰の影響で慢性腰痛に悩んでいるなら、一人で悩まずにご相談ください。10年間で培った経験と、筋肉ロック解除の専門技術で、あなたの腰痛改善をサポートいたします。
卒業するための施術こそ、結果的に時間もコストも最小限に抑える最善の方法です。痛みから解放された生活を一緒に取り戻しましょう。
最後までお読みくださりありがとうございます。
※個人差があります。効果を保証するものではありません。
※痛みが強い場合や症状が改善しない場合は、医療機関の受診をお勧めします。