股関節の内側・付け根が痛い原因は?内転筋だけじゃない!

股関節の内側や付け根、特にVゾーンと呼ばれる鼠径部付近の痛みに悩んでいませんか?歩いたり、座ったり、脚を動かすたびに気になる…その辛さ、本当によく分かります。多くの方が「内転筋の使いすぎかな」「筋肉痛だろう」と思ったり、市販の湿布を貼ったり、一般的なマッサージやストレッチを試したりしても、なぜか思ったように楽にならない…そんな経験はありませんか?
実を言うと、その股関節内側・付け根の痛みは、多くの場合、内転筋だけが原因ではありません。身体には見落とされがちな「意外な本当の原因」や、特定の「状態」が隠れていることが少なくないのです。痛みの根本にある理由を知り、それに合ったアプローチをすることで、身体はきっと変わってくれます。
この記事は、福岡市薬院にあるミオンパシー専門整体院「からだづくり整体サロンゆるむんや」代表であり、施術歴10年以上のもってぃが、専門的な視点から、あなたの股関節の痛みの本当の理由と、私が得意とするアプローチについてご説明いたします。この情報が、あなたの痛みを緩和、身体がラクに動かせるようになるためのヒントとなれば幸いです。
その股関節内側・付け根の痛み、本当に「内転筋」のせい?
股関節の内側、特に太ももの付け根にあたる鼠径部(Vゾーン)周辺に痛みを感じると、多くの方が最初に思いつくのが「恥骨筋」や「内転筋」でしょう。このあたりはさまざまな筋肉が混在しているため、ご自身で確認してもわかりづらい部分です。むしろ、内転筋だと思っていた痛みが、他の筋肉の硬さや、身体全体のバランスの崩れからきているケースが多いです。
股関節内側・付け根痛に隠れた痛みの正体とは?
では、内転筋のせいではないとしたら、他にどのような筋肉が股関節の内側・付け根の痛みに影響しているのでしょうか? 痛みの正体は私がからだの専門家として必ず行っている箇所にありました。その原因は腸骨筋です。

腸骨筋は、骨盤(腸骨)の内側から始まり、大腰筋と合流して鼠径部(そけいぶ)を通り、大腿骨に付着する筋肉です(画像参照)。主に股関節を曲げる(脚を前やお腹の方に引き上げる)働きや、股関節を安定させる働きを担っています。腸骨筋の硬さは、開脚しようとした時にも内転筋が引っ張られるような痛みと間違えられやすいため、注意が必要です。また、腸骨筋は大腰筋と合流して「腸腰筋」となるため、大腰筋の状態も関連していることがよくあります。
実際にあったお客様の対応例を紹介いたします。
股関節を痛めた方の実際の例
股関節の内側、ちょうどVゾーンの真ん中近くから縦に痛みを感じると当サロンにお越しになった40代男性、ランニング中に痛めたそうです。
内転筋や恥骨筋に圧痛を感じるのでゆるめても、他に原因があるようでした。横向きに寝て脚を後ろに反らせると、引っかかる感じがあり、脚を上げる動作をすると外に逃げるので、腸骨筋を慎重にゆるめるとお客さまも痛みを感じなくなりました。
このお客さまはデスクワークや車の移動、テニスの練習で、大腰筋や股関節に筋肉ロックが蓄積されたうえ、ランニング中に、脚を上げたり降ろしたりしている時に腸骨筋の下部(画像の赤い部分)に無理がかかり、ロックし硬く縮んだと思われます。
股関節の安定に関わる「中臀筋」も原因

もう一つ、股関節内側・付け根の痛みに意外と深く関わっているのが「中臀筋(ちゅうでんきん)」です。中臀筋はお尻の横、骨盤の外側に付着している筋肉です(画像参照)。主な働きは、脚を外側に開くこと(外転)ですが、それ以上に重要なのは、片足立ちになった時や歩行・走行時に、骨盤が傾かないように安定させる役割です。
実は股関節としては腸骨筋の反対側の動きで、開脚すると内転筋に伸ばされるので、もし中殿筋がロックすると、腸骨筋や内転筋をひっぱり緊張させてしまいます。もし、そんな状態で脚の上げ下ろしをすると、腸骨筋をロックし内側を痛める要素にもなっています。
普段の動きで筋肉を痛めるときは複数の筋肉に問題があることがほとんどです。
ランニングとこれらの筋肉の深い関係性
ランナーさんやランニングされている方に、腸骨筋や中臀筋、そして内転筋といった股関節周りの筋肉のトラブルが多いのには理由があります。ランニングは、片足立ちでの着地と、反対の脚を前方に振り出す動作の連続です。
脚を振り出す動作では、腸骨筋をはじめとする股関節前面の筋肉が強く使われます。一方、着地して体重を支える際には、中臀筋が骨盤を安定させるためにフル稼働します。そして、一歩ごとの歩幅や推進力には内転筋群の働きも欠かせません。
これらの筋肉は、ランニングによって繰り返される強い衝撃や収縮・伸張によって、非常に負担がかかりやすい状態にあります。特に、疲労が蓄積したり、ウォーミングアップ不足やクールダウンを怠ったり、路面の変化に対応しようとした際などに、筋肉が「ロック」しやすい状況が生まれます。腸骨筋、中臀筋、内転筋といった複数の筋肉が連携して働くランニング動作だからこそ、どこか一つの筋肉の機能不全(ロック)が、他の筋肉への負担となり、結果として股関節の内側・付け根といった特定の場所に痛みを集中させてしまうのです。
そのうえデスクワークなどで大腰筋や股関節がロックしやすい環境下にあるとなおさらです。
揉んでもストレッチでも楽にならない「筋肉のロック」とは?
筋肉への予期せぬ急な動き、ひっぱり、大きな負荷がかかると、からだをまもるため、筋肉が硬く縮まったまま「ロックしてしまう」状態です。例えるなら、急ブレーキがかかった時のシートベルトのように、それ以上の動きを止めてしまう状態です。
「筋肉のロック」が起こる代表例は以下のケースです。

- 長時間デスクワークで椅子から立ち上がるとき
- 重いものを持ち続けているとき
- コリがあるときに急なストレッチや筋トレ
筋肉がロックすると、以下のように感じます。
- 引っ張りを感じるほど伸びが悪い
- 硬い感じがする
- 触ると痛い!くすぐったい!
そして、一度ロックしてしまうと、多くの場合、時間が経ったり、一般的なマッサージやストレッチをしたりするだけでは、この硬直状態は自然には解除されにくいのです。かえって、防御反応を強めてしまい、さらに筋肉を硬くしてしまうこともあります。
股関節内側・付け根の痛みが長引いたり、何度も繰り返したりするのは、この「筋肉のロック」が根本に残ってしまっているからだと私は考えています。
「筋肉ロック解除」というアプローチ「ミオンパシー」
ロックして楽にならない筋肉に対しては、単に揉みほぐしたり、強くストレッチしたりするのではなく、筋肉の防御反応を解除するための特別なアプローチが必要です。私が専門としているのは、まさにこの「筋肉ロック解除」というアプローチです。
そして、そのための具体的な手技として、私は「ミオンパシー」という手技を用いています。ミオンパシーは、筋肉を最も縮んだ位置で優しく保持することで、筋肉の防御反応(ロック)を安全かつ効果的に解除することを目的とした、独自のソフトな手技です。
一般的な「揉む」「押す」「伸ばす」といった強い刺激を与えるマッサージや指圧、あるいは骨を鳴らすような整体やカイロプラクティックとは全く異なります。身体に負担をかけず、筋肉が本来持っているセンサーの誤作動をリセットし、硬くロックしていた筋肉が、自らの力でゆるんでいくように「導く」アプローチです。
このアプローチによって、血行が促進され、ロックしていた筋肉が本来の柔軟性を取り戻しやすくなります。からだが本来持っている自然に楽になるちから(自然治癒力)が働きやすい状態になります。その結果として、痛みが緩和されたり、股関節周りがラクに感じられたり、脚の動きがスムーズになったり、痛みの負担が減るといったポジティブな身体の変化が期待できるのです。多くのクライアント様が、この「筋肉ロック解除」による変化を実感されています。
痛みに悩まない好きなことを楽しめる毎日へ

股関節の内側・付け根の痛みで、趣味やスポーツ(ランニングなど)をあきらめていらっしゃるあなたへ
痛みの本当の原因である「筋肉ロック」を知り、それに特化した「筋肉ロック解除」というアプローチを受けることで、痛みに悩まない毎日を取り戻せる可能性は十分にあります。
福岡市薬院にあるからだづくり整体サロンゆるむんやは、筋肉ロック解除を専門とするミオンパシーで、あなたの股関節内側・付け根の痛みに寄り添い、痛みの「緩和」や、身体が「楽に」動くサポートを提供している整体院です。
痛みに縛られない、動きやすい、ココロ軽やかな日常をおくりたい、いままで諦めていたランニングなどの趣味や目標達成を再びできる未来へ向けた一歩へ、私たち「ゆるむんや」が全力でサポートさせてください。
私の10年以上の施術経験と、筋肉ロック解除へのこだわりをもって、一人ひとりの身体の状態と痛みに合わせた、丁寧で優しい施術を提供することをお約束いたします。まずはお気軽にご相談ください。
最後までお読みくださりありがとうございます。