飲み込むとのどが痛い!風邪ではない原因を現役整体師が解説

つばや食べ物を飲み込むたびに、のどにチクチク、ズキズキとした痛みや、何かがつかえたような違和感があってつらい…。食事もおっくうだし、夜寝ようとすると気になってしまう…。そんな症状でお悩みではありませんか?
「風邪かな?」と思って市販薬を飲んだり、温かくして様子を見たりしても一向に良くならない。病院で診てもらったけど、検査の結果「特に異常はない」と言われた…。もしあなたがそうであれば、その原因は風邪や炎症といった病気ではなく、体の『筋肉』にあるかもしれません。
福岡で10年、多くの体のつらさと向き合ってきた現役の整体師である私もってぃが、飲み込むときの喉の痛みの【風邪ではない意外な原因】**について、特に**筋肉の硬さ(筋肉ロック)に焦点を当てて詳しく解説します。そして、ご自宅で今すぐできる簡単なセルフケア方法もお伝えします。
- 【重要】はじめに医療機関へご相談ください
- 喉の痛みには、感染症(扁桃炎、喉頭炎など)やその他の重要な病気が原因となっている場合も多々あります。まずは必ず耳鼻咽喉科など、専門の医療機関を受診し、医師の診断を受けて原因を特定することを強くお勧めいたします。
- この記事は、医療機関での精密検査の結果、特に異常が見つからなかった場合や、筋肉の疲れ、こわばりによる不調である可能性が考えられる方向けの情報です。ご紹介する内容は、病気の診断や治療に代わるものではありません。
飲み込むときの喉の痛み、その原因は「風邪ではない」可能性?

医療機関で詳しい検査をしてもらったけれど、特に異常が見つからない。でも、やっぱり飲み込むたびにのどが痛む…。そんなケースは少なくありません。
もちろん、ストレスや乾燥、アレルギー、逆流性食道炎など、風邪や炎症以外にも様々な原因が考えられます。しかし、これらの可能性を探っても診断がつかない、あるいは症状が続く場合に、ぜひ知っていただきたい原因があります。それが、飲み込みに関わる『筋肉ロック』です。とくにのど周辺の舌を動かす筋肉が硬くなっています。
喉の痛みの意外な正体「筋肉ロック」とは?
当サロンが考える、体のつらさの原因のひとつに「筋肉ロック」という状態があります。これは筋肉が過緊張や疲労などにより、本来のやわらかさや弾力性を失い、硬く縮んでしまった状態のことです。
一度筋肉がロックすると、まるでブレーキがかかるように縮んだまま戻りにくくなります。この硬く縮んだ筋肉が必要以上に引っ張られたりすることで、痛みや違和感として感じられるのです。
つばや食べ物を「ゴックン」と飲み込む動作は、普段意識しませんが、実は喉、顎、首にかけてさまざまな筋肉が連携して、非常に複雑な動きを行っています。これらの筋肉の一部が硬くロックしてしまうと、まるで歯車が噛み合わないように、スムーズな動きができなくなり、その結果、痛みや違和感が生じます。
飲み込みに深く関わる「喉・首周りの筋肉」
特に、飲み込むときの痛みや違和感に関与しやすい筋肉はいくつかあります。
舌骨筋群(ぜっこつきんぐん)
舌の根元や喉の奥にある舌骨という骨に繋がる筋肉の集まりです。飲み込みの最初の段階で舌骨を引き上げるなど、非常に重要な役割を果たします。ここが硬くロックすると、まさに「喉の奥の違和感」「飲み込みづらさ」「詰まった感じ」に直結しやすいです。
顎二腹筋(がくにふくきん)
顎の下にあり、口を開ける動作や舌骨の動きに関わります。ここが硬いと、顎の動きや連動する飲み込みの動きに影響が出ます。
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとっきん)

首の側面にある、耳の後ろあたりから鎖骨にかけて斜めに走る首周辺では大きな筋肉です。頭部を支えたり、回したり、傾けたりするときに働きます。この筋肉が硬くなると首の動きが悪くなるだけでなく、鎖骨や胸骨を引っ張ることで頭が前方に傾くだけでなく、喉の前方に影響を与えることがあります。
大腰筋(だいようきん)
からだを支える役割となる重要な筋肉です。腰椎の前側から骨盤を通り、股関節の内側のつけ根に付着します。おじぎや脚を上げたりするときに働きます。もし、筋肉がロックすると、腰椎をひっぱり背骨のカーブが浅くなり猫背の原因となります。それにより頭とのバランスが悪くなり、首に負担がかかります。
これらの筋肉が硬くロックすると、飲み込み動作がスムーズに行えなくなるだけでなく、常に引っ張られるようなつらさや、安静にしていても消えない違和感の原因となります。
喉・首周り筋肉がロックする背景
喉や首周りの筋肉がロックする背景には、いくつかの要因が考えられます。ただし、これは「悪い習慣だからやめなさい」ということではなく、日常生活の中で起こる筋肉ロックの条件や、筋肉ロックと言う原因から引き起こる結果として捉えることが重要です。
1.長時間同じ姿勢での作業
デスクワーク時で前のめりのパソコン作業やスマートフォンの操作など、長時間うつむき加減で同じ体勢を続けることは、特定の筋肉、特に首や肩、顎周りの筋肉に持続的な負担をかけます。これにより、筋肉が疲労し、ロックが発生・維持されやすい状態になります。
2.精神的な緊張やストレス
ストレスは全身の筋肉を無意識に緊張させます。特に、元々疲れやすい場所や、他の部位の筋肉ロックから代償的な負担がかかっている場所に、新たな筋肉ロックを引き起こしたり、既存のロックを悪化させたりする引き金となることがあります。
3.他の部位の筋肉ロックからの影響
体幹部などの筋肉ロックが原因で姿勢のバランスが崩れ、頭が前方に行くことで、結果として首や顎、のど周りの筋肉に常に過剰な負担がかかり続けることになります。
飲み込みの痛み以外の影響も
のどや首周りの筋肉ロックは、飲み込み時の痛みや違和感だけでなく、様々な不調に繋がることがあります。
例えば、首が動かしにくい、アゴの動きが悪いといった症状です。
また、アゴ下のたるみや二重あご、顔全体のむくみに繋がる可能性も指摘されています。筋肉の硬さがひっぱりや血行不良を招き、結果として美容面影響引き起こしているようです。
まずは自分でチェック!あなたの喉・首周りの筋肉ロックは?
試しに首を前に出して、飲み込んでみてください。飲み込みづらくありませんか?
この飲み込みづらさがある人はこれからのチェックをしてみましょう。
- 1.首をゆっくり後ろに反らせてみます。 この時に喉の前側や首筋に突っ張り感や痛みを感じませんか?
- 2.顎の下や首の側面(耳の下あたりから鎖骨にかけて)を指の腹で優しく触れてみます。
- 押すというよりも指を筋肉に垂直に当てて横に動かすだけです。そのとき硬いこりや張り、痛みやイタ気持ちいいなどを感じることがありますか?
- 3.首を左右にゆっくり倒してみます。
- 片側に倒しにくい、または突っ張る感じが強く出ませんか?
これらのチェックで痛みやイタ気持ちいいなどの違和感、明らかに硬い部分を感じたら、飲み込みに関わる筋肉がロックしているサインにちがいありません。
自宅でできる!喉のつらさを楽にするセルフケア
ミオンパシーでは、硬く縮んでロックした筋肉に対して、その筋肉が一番ゆるむ体勢をとることで、安全かつ効果的にロックを解除するアプローチを行います。ミオンパシーはプロのセラピストが施術するだけではなく、ご自宅でもできるセルフケアもございます。
ここでは、比較的ご自身でも行いやすい胸鎖乳突筋のセルフケア方法をご紹介します。喉の奥や顎の下にある筋肉(舌骨筋群、顎二腹筋など)は、細く深部にあるため、ご自身での正確なアプローチは難しく、かえって強い刺激を与え痛めてしまう可能性もあります。これらの筋肉は専門家にご相談いただくことをおすすめします。
胸鎖乳突筋のセルフ整体

胸鎖乳突筋のセルフケア(セルフ整体)はこの耳たぶの後ろから鎖骨までの筋肉をゆるめます。ロック箇所をひとつひとつゆるめることで首を前に傾く状態をやわらげ、首への負荷をラクにします。

①胸鎖乳突筋のロックをさがす
耳たぶの後ろから鎖骨へ向けてひとつずつロック箇所を探していきます。指の腹を使って筋肉の走行を横切るように触ります。
触って硬くなっている場所や、触れると痛みや気持ちいい、くすぐったいなど違和感がある場所を見つけたらそこが筋肉ロック箇所です。
②ゆるめる姿勢をつくる
筋肉がロックしていると感じる場所を見つけたら、指で優しく押さえたまま、その筋肉が一番ゆるむ体勢をとります。
胸鎖乳突筋のゆるめる姿勢は、触っている側と反対方向へ少しだけ顔を回すようにし、触っている側と同じ方向へ首を軽く傾けると緩みやすいです。(例:右の胸鎖乳突筋を触っているなら、顔を左に少し回し、首を右に傾ける)
動かしている間に、痛みがフッと消えて楽になったり、急に触ったところが柔らかくなったと感じたら、それがロックが解除された姿勢です。

③再度触って痛みが消えれば90秒キープ
ロックが解除される姿勢をつくったら、もう一度、指の腹で横切るように触ります。痛みや違和感が消えましたか?
もし痛みや違和感が残っていれば、首の傾きやアゴを少し出したりして、痛みや違和感が消える姿勢になるまで微調整しましょう。基本的に②で痛みがフッと消えてラクになった姿勢だと大きく動かす必要なく、ほんのわずかな調整レベルでいいと思います。
逆に痛みや違和感がなければ、そのままの姿勢で約90秒間、完全に脱力してキープします。指は離しても構いませんが、離すとどこかわからない場合は軽く添えるだけでOKです。大事なのは首に力が入らないようにアゴ下を別の手でしっかり支えることを意識しましょう。
④支えた手でゆっくり戻す
90秒たったら、アゴ下をささえた手でゆっくりと元の姿勢に戻します。ここでご自身の首の力で勢いよく戻さないように注意してください。勢いよくもどすとせっかく90秒かけてゆるめた筋肉が防衛反応で硬くなってしまうのでもったいないです。
元の姿勢に戻ったら、最後に先ほど触れて痛みや硬さがあった場所を指の腹で横切るように触れてみます。痛みが消えていたり、硬さが和らいでいたりすれば、触った箇所の筋肉ロックが解除された可能性が高いです。
次にその下へ鎖骨方向まで繰り返し別の筋肉ロックの場所を探しましょう。ロック箇所がゆるんでいくたびに首周りのつらさや、それに伴う飲み込みの痛みがラクになっていくことでしょう。
もちろん鎖骨までゆるめたら反対側にもないか確認しましょうね。つらさも本来の姿勢も首から上の血流もラクになっていくことで、翌日から快適な日常になることを願っています。
胸鎖乳突筋をゆるめていくと、同時に顎二腹筋がゆるむことがあります。なぜなら首を傾ける姿勢が顎二腹筋をゆるめる姿勢になるからです。ひとつの筋肉のロックが他の筋肉への関連もあるということも実感されることでしょう。
セルフ整体をさらに維持するための根本改善

からだの痛みや不調は、自覚している部分の問題だけではなく、全身の筋肉のバランスが崩れた結果としてあらわれていることがほとんどです。特に重要なのが、体の中心にある体幹や股関節の筋肉ロックです。
とくにおなかの奥深くにある大腰筋(だいようきん)はとても重要です。大腰筋がロックすると、骨盤や背骨を引っ張り、結果として猫背や前かがみ姿勢、骨盤の傾きといった「姿勢の崩れ」が生じます。それにより、頭を安定して支える重心がくずれ、首も前かがみになります。
この姿勢の崩れこそが、首やノド周りの筋肉に常に過剰な負担をかけ続け、ノドの筋肉ロックを引き起こし痛みやひっかりなどの不調になるケースが非常に多いのです。
【チェック】大腰筋のロックは反らせるとわかる

のどに違和感がある人で、からだを後ろに反らせてみて、腰だけでなく首やのどに違和感や痛みが強くなった場合は大腰筋に影響している可能性が高いです。
実は首やのどをゆるめる前にこの大腰筋を優先的にゆるめることでラクになることが多いです。なぜなら日常生活の中で一番使っている筋肉で、一番先に負荷がかかってロックしやすい筋肉の代表だからです。
大腰筋のセルフ整体の方法はこちらの記事でもご紹介しています。ぜひごらんください。
のどの筋肉ロックや根本原因をケアしたい方はセラピストにご相談ください
ご紹介した胸鎖乳突筋や大腰筋のセルフケアでもかなりラクになることはあります。しかし、舌骨筋群や顎二腹筋のような深部にある細かな筋肉や大腰筋の細かい部分、股関節の筋肉など細部の正確なケアが必要なこともあります。
長年の頑固な筋肉ロックや、姿勢の崩れに繋がる全身の筋肉ロックには、いちど専門家であるミオンパシー整体師によるアプローチをおすすめします。
当サロンゆるむんやは、全身約200箇所の筋肉から専門的な見解とからだの動きのチェックによって原因となる箇所を絞り込み、あなたの喉の痛みの本当の原因となっている筋肉ロックを見つけ出します。そして、筋肉にとって最適なアプローチで、これらの筋肉ロックを一つ一つ丁寧にゆるめていきます。
セルフケアでは届かない深部の筋肉、そして症状を繰り返す原因となっている全身の筋肉ロックを解除することで、長年のつらさからの解放を目指すことができます。
福岡市のからだづくりゆるむんやでは、あなたの体の状態を詳しく伺い、丁寧な検査を行った上で、最適な施術プランをご提案させていただきます。
まとめ
飲み込むとのどが痛くなる原因と簡単なセルフケアについて記事を書かせていただきました。
- 飲み込みには喉、顎、首周りの多くの筋肉が連携しており、これらの筋肉がロックすると痛みや違和感を生じます。
- 長時間のデスクワークやストレス、他の部位の筋肉ロックなどが、喉周り筋肉ロックの背景となります。
- 胸鎖乳突筋や大腰筋のセルフケアで少しでもラクになりましょう。
- セルフケアで改善しない部分、根本原因へのアプローチは、筋肉の専門家であるミオンパシー整体師にご相談ください
飲み込むときの喉の痛みは、風邪などの病気だけでなく、筋肉の硬さ(筋肉ロック)が原因となっている場合もあります。繰り返しになりますが、まずは医療機関での正確な診断を受けることが最も重要です。その上で、もしあなたの症状が筋肉の硬さから来ているのかもしれないと感じた場合は、筋肉の専門家である福岡のからだづくり整体サロンゆるむんやにご相談ください。
あなたの長年の「喉のつらさ」が1日でも早くラクになり、やりたいことができる楽しく充実した日常生活に変わることをこころより願っています。
最後までお読みくださりありがとうございます。